RPGツクール3の機能〜シナリオデータ〜


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■シナリオデータを作る

『イベント』しかないので、これを選択。
『編集』で、イベントを設定したいダンジョン(街・洞窟など)を選択します。

ダンジョン内の、イベントを設定したい箇所で○ボタンを押すと、イベント作成コマンドが表示されるので、
さまざまな設定を選び、任意のイベントを作成します。

イベント作成コマンドには、『イベント作成』『宝箱イベント作成』『分身イベント作成』『初期化イベント更新』の4つのメニューがあります。

普通のイベントを作成するのには、『イベント作成』を選択します。

イベント開始前とイベント開始後のグラフィックを変えたい場合に、『宝箱イベント作成』を選択します。
宝箱の場合は、開始前は普通の宝箱のグラフィックを指定、開始後には、ふたが開いた状態のグラフィックを指定します。
もちろん、宝箱以外にも、イベント前と後でグラフィックを変えたいイベントに使用できます。

『分身イベント作成』は、イベントを『そのまま増やして同期させる』場合に使います。
イベントを『コピー』することもできますが、コピーしたイベントはそれぞれで独立しているので、どれか一つを編集した場合、それだけが変更され、他のものは変わりません。
また、どれか一つが実行されても、コピーされた他のイベントは全てそのまま残っており、条件次第で別々に実行されます。
『分身』イベントは、元イベントの分身です。元イベントを編集した場合は、自動的に分身イベントたちも編集され、元イベントが実行されれば、その分身もまた実行済みとなります。

『初期化イベント更新』は、そのダンジョン(場所)に訪れたとき、一番最初に起こるイベントを作成・更新します。


イベントには、自動的に始まるものと、ある条件を満たした時に起こるものがあります。

自動的に始まるイベントは、そのダンジョン(場所)に訪れたときに勝手に始まります。
上記の『初期化イベント』がそれです。

例えば街に訪れたとき、主人公たちが「ここに○○がいるんだな」などと話し始めたり、勝手に○○の家に移動したりする、といったイベントです。

対して、条件を満たした時に起こるイベントは、条件がそろっていなければ起こりません。

条件は、例えば、『調べる』『話しかける』『持ち物を使う』などの行動によるもの、
『所持金が○○以上・以下』『レベルが○以上・以下』『持ち物××を持っている・いない』などのステータスによるもの、
そして『○番のスイッチがON・OFF』という、『スイッチ』によるものなど、様々です。


『RPGツクール3』では、この『スイッチ』の操作こそ、
メイン操作と言っても過言ではないほど、多用しまくることになります。


『スイッチ』は、簡単に言えば目印のようなものです。

イベントの要所に目印として設置し、スイッチが『ON』か、『OFF』かで、2通りの条件で起こせるイベントを設定できます。

設置の際、最初は『ON』に設定します。設置する前は、実質『OFF』と同じです。

イベントによって、『ON』のスイッチを『OFF』に切り替えることもあります。
そうすることで、イベントが起きる条件を分けることができます。
例えば、『物をもらう』イベントでスイッチをONにし、『物を使う』イベントでスイッチをOFFにする。
『物をもらう』イベントは、スイッチONのときは起こらないように設定し、
『物を使う』イベントでスイッチがOFFになったら、再び『物をもらう』イベントが起こせるようになる、というようなことができます。

スイッチには番号をつけられます。
それにより、いくつでも作れて、またわかりやすく管理もしやすいという利点があります。

スイッチの作成はとっても簡単。
『イベント作成』にて、メニューの中から『スイッチ操作』を選択。
スイッチの番号を設定し、ONにするかOFFにするかを選ぶだけ。

のちに、ここでスイッチをON、またはOFFにしたことを条件にして、別のイベントを作成することになります。


スイッチを使った簡単な例を一つ。

主人公たちは、薬草をとってきてほしいという村人のお願いに応え、洞窟にやってきました。
「ここが死の洞窟か」
「暗いな」
「ねえ、見てあれ」
(白骨死体に目をやる主人公たち)
「・・・どうやらかなりやばい場所のようだな」
そして主人公たちは、洞窟の中へ・・・。

体力が減ったので、一回村に戻ります。さあ、もう一度洞窟へ赴きます。

「ここが死の洞窟か」
「暗いな」
「ねえ、見てあれ」
(白骨死体に以下同文)
「・・・どうやらかなりやばい以下同文」
・・・おまえら、二回目じゃないのかよ!!ヽ(*゜■゜)ノ

「ここが死の洞窟か」うんぬんは、『初期化イベント』にて設定したイベント。
『初期化イベント』で設定したイベントは、ダンジョンに来たときに自動的に起こるイベントです。
当然、ただ設定しただけでは、何度でも、ダンジョンを訪れるたびに起こることになります。

そこで必要になるのが、スイッチです。

初期化イベントで上記会話を作成後、スイッチ操作にて、スイッチ番号001をONに設定します。
(忘れないように、スイッチの番号とイベントの簡単な内容をメモしておくと後々便利です。
この場合は、『スイッチ001 死の洞窟(初)』とでも書いておきます)

そして、△ボタンで新しいページを作成します。

2ページ目から、条件を設定できます。
イベントは、1ページ目が優先され、何も条件を指定しなければ、何ページ作成しても、実行されるのは1ページ目です。
条件を指定することで、条件がそろえば、2ページ目、3ページ目のイベントが実行されるようにできるのです。

2ページ目の条件として、『スイッチ001がオンの場合』を指定します。
イベントの内容は、この場合はカラにしてもいいですし、また別の会話なりを言わせるイベントを作成してもいいです。

とりあえず、上記の例では、2ページ目が実行される条件を『スイッチ001がONの場合』にし、内容はカラにすることにします。

すると、主人公たちが死の洞窟に、最初に訪れたときは上記会話が行われ、スイッチ001がONになります。
二度目の時は、初期化イベントの2ページ目の条件である、スイッチ001がONになっているため、
2ページ目が実行され、内容はカラなので、何も起こらなくなりました。めでたしめでたし(*´ω`*)


そんな感じに、スイッチを駆使してイベントを作っていきます。


イベント内容のメニューはたくさんあり、様々なことを設定できます。
メッセージ表示で、キャラクターたちの会話を作成したり、説明文を表示させたり。
画面変更で、表示位置をずらしたり、色調を変えたり。
モンスターとの戦闘をイベントに組み込むこともできるし、BGMの変更や効果音を鳴らすこともできます。
パーティーの所持品やステータス、状態の変更もできるし、場所移動やセーブポイント、お店イベントを入れることも。
メニューは実に20項目以上もありますが、そのどれもが、メニュー項目通りの内容で、設定も非常に簡単なので、迷いようがありません。
親切設計です♪


そんな中、RPGとして外せない要素は、何と言っても『分岐』でしょう。

分岐には、選択肢・確率・状況などがありますが、
とりわけ、選択肢はできれば入れたいところ。
ドラクエの「はい・いいえ」に代表される、プレイヤーの意思が反映される大事な部分。
RPGなら、やっぱりこれははずせません。

『RPGツクール3』では、『二択分岐』と『三択分岐』があります。
『二択分岐』の方には、『はい・いいえ』『二択 メッセージ』『二択 確率』『戦闘 勝利・敗北』があり、
『三択分岐』の方には、『三択 メッセージ』と『三択 確率』があります。

『はい・いいえ』なら、『はい』を選んだ場合、『いいえ』を選んだ場合の2通りのイベントを設定します。
メッセージも同じく。「はい・いいえ」以外の文章を設定したのち、両方のイベントを作成。
戦闘は、勝利した場合と敗北した場合のイベントを。ゲームオーバーの指定もできます。

『三択分岐』は、「はい・いいえ・どちらでもない」など、3つから選べるパターンの選択肢を作ったりできます。

『確率』は、二択も三択も、何%の確率で2つめ、3つめのイベントになるかを設定することができます。
例えば、タンスを調べて、50%の確率で少しのお金、40%の確率でアイテム、10%の確率でへそくりの大金が入るなどの設定をしたり、
話しかけて、70%の確率で村の噂話しかしないが、30%の確率で役に立つヒントを言ってくれる人を作るなどのお遊びもできます。


『ウェイト』というメニューもあります。
0.1秒から設定でき、設定した時間分、動きを止められます。
これは、なかなか便利な機能です。上手にウェイトをはさむことで、イベントの表現を豊かにしてくれます。

例えば、「勇者はあなたよ」「ぼく!?」と、主人公が驚くシーンがあるとします。
ウェイトをはさまないと、「勇者はあなたよ」が表示され、プレイヤーが○ボタンを押した途端、「ぼく!?」が表示されます。
主人公、反応早すぎ。

「勇者はあなたよ」と「ぼく!?」の間にウェイトを入れることで、『間』を作ることができ、主人公が一瞬「えっ」と思った時間を表現することができます。

また、「ぼく!?」と驚く前に、キョロキョロ周りを見るモーションを入れたい場合も、
ウェイトを使わないと、左を向く、右を向く、下(前)を向くという指定だけでは、一瞬左見てすぐ右見てすぐ前を向くことになり、ビクッとしただけのように見えてしまいます。
左を向いた後1秒ウェイト、右を向いたあと1秒ウェイト、下を向いて1秒ウェイト、「ぼく!?」などのように指定すれば、ちゃんと左右を見まわして、自分だと気付いて驚いたという表現ができます。


そうそう、もうひとつ。
私がかーなーり、気に入ってる機能があります!

それは、『スナップショット』!!

イベントの途中に『スナップショット』を入れると、見た目には何も起こりませんが、そのシーンの画面が写真のようにパチリとおさめられ、
ゲームクリア後の、スタッフロールの背景として、エンディングにアルバムのように表示できるのです!!

これが、すごくいいです!
重要キャラと出会ったとき、強敵と対峙したとき、炎にまかれる村から逃げたときなどなど、数々の冒険の思い出が走馬灯のようによみがえる演出。
まさに、アルバムです。素晴らしい・・・!!

スナップショットは全部で20枚しか撮れないので、私はいつも、どこを選ぶかめちゃくちゃ考えてしまいます。
このシーンも流したい、このシーンもはずせない!どうしよう〜。
この設定をするのは、全てのイベントを作り終わった後なので、よけい楽しいです♪


あ、そうそう。
メニューはどれも見たままで、簡単で迷いようがない、と書きましたが・・・
最初に、「これどうやるんだろう?」となってしまったメニューが、ひとつだけありました。
『イベントを引き継ぐ』です。

これはもう、説明を見てもよくわかりませんでした。実際にやってみて、分かった気がします。
説明すると、1つのイベントでは表現できないイベントを作るための機能です。

『イベント』と言っても、『会話イベント』『戦闘イベント』などの、大きなくくりとしての意味合いの『イベント』ではなく、
マップに設置していく、一マスに置ける『イベント』のことで、例えば『タルを調べるとお金が手に入る』などのことです。

タルを調べてお金が入る程度のイベントなら、一マスで終わるイベントなので、引き継ぐ必要はありません。

しかし、例えば、ある屋敷に入った途端、執事が奥から歩いてきて、用件を聞くイベントが始まるとします。
これは『初期化イベント』で設定しておけば、滞りなく進めることができます。
でも、それでできるのは、屋敷に入った途端執事が歩いてきて、用件を聞かれ、主人公たちがそれに答える、というところまでです。

執事に説明している途中で、奥から主人が出てきて「よくいらっしゃいました。どうぞこちらへ」と声をかけてくる・・・こういうイベントを作るには、一マスのイベントでは設定できないのです。

なぜかというと。

『イベント』には、グラフィックを設定できます。
もちろん、イベント自体にグラフィックを必要としないものもあるので、そういう場合は設定する必要はありませんが、
上記の例では、執事のグラフィックを『イベント』に設定します。
『初期化イベント』にて、執事のイベントを玄関に移動させ、用件を聞くというイベント内容を作成します。

しかし、それだけでは、主人公たちが会話をしている間に、奥から主人を登場させることはできません。
主人のグラフィックの『イベント』を、また別に用意する必要があるのです。
執事のイベントのグラフィックを途中で主人に替えることもできますが、その場合執事が変身するだけですし、奥から歩いてくることもできません。

別のマス(この場合は、『屋敷の奥』)に、新たに主人のグラフィックの『イベント』を作成し、そのイベントを移動させることで、執事はそのままに、主人が奥から歩いてくる・・・というイベントを作ることができるわけです。

しかし、普通に奥のマスに主人のイベントを作成したとしても、通常は、主人に話しかけるなどしない限り、イベントを開始させられません。
『初期化イベント』で自動的に開始させたのは『執事のイベント』であり、奥に作った『主人のイベント』ではないからです。


そこで、『イベントを引き継ぐ』の登場です!


『執事のイベント』で、主人公たちが説明している途中までを作成したら、メニューにて『イベントを引き継ぐ』を選択。
引き継ぐイベントを選べるようにカーソルが出るので、さっき作った、屋敷の奥の『主人のイベント』を選択。
主人のイベントの、『玄関に歩いてくるイベント内容』を作成したページを選択すれば、設定完了です。

上記のイベントは、最初に屋敷に訪れたときに起こるイベントなので、主人はいつも屋敷の奥のその場所にいるわけではありません。
なので、1ページ目はグラフィックもなし、内容もなしにしておき、
2ページ目に、主人のグラフィックと、上記のイベントを作成。このページになる条件も何も設定せず。
そして、『イベントを引き継ぐ』で、2ページ目に引き継ぐ設定を行えば、通常は何も起こらず、最初だけイベントが起こるようにできます。

こうすると、『初期化イベント』にて、執事イベントが始まり、執事が玄関に歩いてきて用件を聞き、主人公が説明を始める。
その途中で、イベントが引き継がれ、奥の主人のイベントが自動的に始まり、主人が玄関に歩いてくる・・・というイベントにできます。

主人が主人公たちを奥へ導き、ついていったら猫がすりよってくる・・・これも、やはり『イベントを引き継ぐ』にて、猫のグラフィックを指定した『イベント』にバトンが渡ったことになります。
のち、再び主人のイベントの、今度は3ページ目に引き継ぎ、主人をまた歩き始めさせる・・・

こんな感じに、グラフィックや場所が違うイベントを、自動的に開始させるための機能が、『イベントを引き継ぐ』なのです。



イベントの作り方は多種多様で、機能を駆使すれば、色んなイベントが自由に作れます。


私も、一作目は使い方がよくわからず、使わなかった機能などもありましたが、
二作目、三作目になると、使ってない機能が気になりだすものです。
使った機能については覚えているので、新しく覚えなければいけないのは新しい機能だけ。
そうやって、使う機能を少しずつ増やして、最終的には全部の機能をふんだんに使ったゲームが作れるようになりました♪


のちのち、ネットで『RPGツクール3』は初心者向けということを知りました。
なるほど、納得です!
難しい機能はついておらず、なおかつ自由にイベントを作れる機能がたくさんある。まさに初心者向け!


この間、今となっては相当古いですが、ツクール2000の体験版をダウンロードしてみました。


・・・。


変数って・・・なに?(゜Д゜|||)


スイッチも健在で、さらに変数とかいうわけのわからん機能が増えてました。
この変数こそ、2000の醍醐味であり、自由度が増し、さらに思い通りのゲームが作れるようになったという、画期的な機能らしいのですが・・・

解説サイトも見ましたが、もはや宇宙語のごとし。
私には理解不能です。
とりあえず、2000で作られたゲームのデータを、その体験版で開いて見てみたのですが・・・頭真っ白になりました。

難しすぎる・・・


スイッチは、シナリオの中で『押してある』『押してない』という2通りの記録しかできませんが、
変数というのは、もっと複雑な記録ができるものらしいです。
それによって、できることも格段に増えるようなのですが・・・

わかりません\(^O^)/


『ツクール3』と比べて、楽な部分は、文字入力がキーボードでできるという部分だけではないでしょうか。
こんな大変そうなツールでゲームが作れる人を尊敬します・・・。


今は、さらにすごいのが出ていて、グラフィックもきれいだし、機能も充実してるんでしょうね。
私も作りたいな〜とか思うけど・・・

やっぱり、私には『ツクール3』くらい簡単なツールじゃないと無理だと痛感しました(≧∇≦)/



それはさておき・・・

□ボタンで、設定済みのイベント内容を、削除したり編集し直したりできるので、
テストプレイを何度もして、何度も見直して、納得いくように、システムやイベントを調整していきます。

この作業がまた、大変。
しかし、これさえ乗り越えれば、やっとやっと完成となるのです♪.:*・。.:*・°☆。.:*・°



さて。

そんなこんなで・・・

ゲーム作りは、大変でもあり、面倒くさくもあり、
でもすっごく楽しくて、完成した時の達成感は言葉で言い尽くせないものでした。

このあとは・・・、
『ツクール3』でゲーム作りをしていた頃の思い出を、これらの機能に添って、もうちょっと具体的に語りたいと思います。

楽しい思い出、うんざりした思い出、真っ白に燃え尽きた思い出。
そして私のゲームの作り方なども。


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