シーラとルックの世界 八代目ライン
その1
やさぐれニルスの代を終え、生まれ変わった気持ちで人生を謳歌予定の全能息子、ラインです。
ライン入学のこの年、成人したのは2人の「超ワイルド」。
そのうち一人は元「大人っぽい」。
今年入学の同級生たちは6人。
優しい子2人、冷たいヤツ4人。ちなみに真面目な子は一人。
ろくでもねー幕開けです。ラインも例にもれず冷たく怠惰なろくでもねーうちの一人です。
初の全能で喜んだものの、性格は両親の悪いとこ取り「ワルガキ」で生まれてしまったライン。
まずはその矯正から始めたいと思います。
ニルス時代、その父ヒース時代に蓄えた食材は微々たるものでしたので、料理をするには自分で食材を調達しなければなりませんでした。
それはとても大変で、水を飲まないようにしていたことも手伝ってかそうたくさんは集まらず、料理の数をこなすことは難しすぎました。
その教訓から、ニルスは結婚後、毎日毎日食材集めに走りました。
ウルグで釣った魚はカイモドキ以外すべて自宅へ。
夜はバイトで採れる貝をお持ち帰り。
休日は店と自宅を何往復もし、あらゆる食材を買い込みました。
もはや自分が優しくなる必要はないので、とにかくひたすら食材集めに走ったのです。NPCは日付が変わってから料理を始めるので、
その頃には自宅に戻り、子供たち(ラインとその姉)に食材を手渡しして料理をさせました。
上の子の入学時からやっていたので、4年間毎日です。ここまでやってきたので、きっとラインも、多少は優しい方に傾いているはずです。
あとは自分で、この山のような食材を料理し、完璧に優しくなって成人する予定です。
もちろん、性格が悪くなる学校には一歩たりとも通いません。
さて・・・・
学校にも行かず、毎日フラフラしては料理をし続けるライン。
ところが。
17日。
ここまで頑張ったのに、
性格、「おちょうし者」になる。
ぶちッ(何かがキレた音)
料理しかしてないのに、
優しくなるどころか積極的になるとは・・・(−"−|||)
何度も言いますが、「おちょうし者」は最悪最低の性格です。
大人になると「超ワイルド」というどうにもならない性格に行きつき、死ぬまで訓練しながら優しさと給料を落として生き続けるのです。
積極的で強い彼らは共和国では非常にモテるため、とんとん拍子に結婚まで突き進み、おちょガキを大量生産。
気がつけば、生まれる子供はみな「おちょうし者」。
生まれたときから「おちょうし者」の子は、完全に「超ワイルド」となって成人。
ワイルド同士が結婚すれば、子供は。。。。
うおおおお!!!!ヽ(*゜Д゜)ノ
・・・もぉいい。
そっちがそのつもりなら、こっちにも考えがあるってもんよ。
そしてラインは、動かなくなった。
朝が来て、家の中に一人たたずむライン。
昼が来て・・・
夜が来て・・・
そして料理開始。
夜にしか料理をしないのは、朝から夜まで料理し続けると食材がなくなるのが早すぎるということと、疲れるからと言う理由。もはや、温泉と自宅を往復するのもバカバカしい。
家の中で動かなければいいだけよ。「もうね・・・やる気・・・なくしたの・・・・。フッ・・・」
(昔の自分を思い出すな・・・)
18日から30日までの間、外出したのは4日のみ。
20日の卵食べ、25日の夜の試合観戦、26日のギブル換金、28日の人口チェック。あとはもう、料理づけの日々。
ニルスの温泉時代同様、世界のことがまるっきりわからなくなっていたライン・・・。
翌年。
7人も成人したのに、真面目な子が一人もいなかった(入学時は2人いたはずだったが)ことに落胆しつつも、
ギブルを買って自宅へ戻る。
さあ。料理、料理・・・。
こうなったら、他の人のことなどどうでもいい。
とにかく、一刻も早く優しくなって成人し、まじめに仕事しよう。自分だけでも。
そして・・・・・
疲れるのもものともせず、朝、昼、晩と料理し続けたライン・・・。
パンのもと250個、ブイヨン250個、カビチ255個、ワパヌヌ255個、塩255個、手作りパン55個、ヴィチ158匹、ヌヌギ177匹、ワタワタ55匹、王魚17匹、イムティ52個、ロン酒52個、イェル貝50個、ハカロ貝76個、ペド貝42個・・・
そしてたまに拾った茸や野菜、誰かが買ってきた食材なども合わせて、
これらのものをすべて料理し尽くしました。
性格
「おちょうし者」。
あははははは
結論。
優しい人は料理をするが、
料理をしたからと言って
優しくはなれない。
のちのちネットで調べてみたところ、どうやら、データ的に見ると料理でも多少上がることは上がるようなのですが、
実際、これだけやっても性格が変わるほどは上げられなかったので、料理だけで優しさを上げるのは相当きついということがわかりました。
まあ、ラインがよっぽど冷たかったのかもしれませんね・・・。
その後、ラインはしばらく死んでいた・・・。
朝・・・
昼・・・
夜・・・
時間は静かに流れていった・・・・・・。
気力をなくしたラインは、家の中のベッドで眠り続けました。
もはや食材も空になったし、家を出る元気もなくなったのです。
きとく状態のライン・・・。
それでも、15日にはフラフラとウルグ祭へ・・・。
「冷たい人です。人に対してキツイ性格のようです」
ウフフアハハ!!
「大きくなったら何になる?」
「つよくなってショルグ長さ!」「学校で、ちゃんと勉強してる?」
「うん ちゃんとやってるよ」「どう、最近?」
「ここのところ何かと幸せなんだ」
全部 嘘。
ラインの人生の目標の一つが、速くも崩れ去りました。
父ニルスと同じく、すっかりやさぐれてしまったライン。
2年生にして、ひきこもりのダークな人生真っ盛り。
・・・しかし、ラインの闇は、むしろこれからだったのです。
ワールド・ネバーランド2〜プルト共和国物語〜 PlayStation (c)althi Inc
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