シーラとルックの世界 七代目ニルス
その2
大好きな祖父ラダーボンくんと、伯父アレスを失って、
悲しみのPCニルス2年生です。
しかし、ニルスには悲しみに負けず劣らずの、憤りが訪れておりました。
まず、ひとつ。
この頃結婚ラッシュが起きていたのです。
普通、子供が生まれるのは結婚から一年後になるはずですが、この世界ではそんな期間じゃまず生まれません。
早くてプラス半年後。それなのに、次から次に結婚するカップルたち。
もはや予約は一年丸々埋まっており、それらが片付く前に次のカップルが予約を入れる始末です。つまり・・・
人口が多いのです。子供が生まれるためには、総合的な人口や子供の数を減らさなくてはいけません。
でも、結婚ラッシュによって、一人目の子供は寿命がある限り必ずできますから、半年後でも何でも、途切れることなく子供は生まれてきます。ということは、人が死ななくてはいけない。
そんなことを願うなんて人道にもとるとは思いますが・・・まあはっきり言って邪魔なのです。
いらんやつなどさっさと召されやがれ。(非道)そんな非道なニルス(っていうかプレイヤー)をあざ笑うかのように、
まったくもって人が死ぬ気配はありません。
じりじりしながら待って、やっときとく者が出たかと思えば、それは大好きなラダーボンくんとかアレスだったりするのです。
おまけにそのあとはパッタリ。なめんじゃねえよ。
このままでは、子供はみんな一人っ子になってしまいます。
熟年カップルなどは、子供が生まれるのが半年遅れになったばっかりに、できなくなってしまったなんてことにもなりかねません。まして、これからニルスが成人するのです!
そうしたら、ニルスもまた、子供ができにくい世界の住人となります。
結婚式の予約は一年先、やっと結婚してみれば子供がなかなかできず、やっとできてみればもう第二子は望めない。
そんな人生になるのです。そんなの嫌だぁぁ!!。・゜・(ノД`)・゜・。
そして、ふたつめ。
性格が、悪くなったのです。
・・・これに関しては、もうホントにどうしようもなく、毎日どうしたらいいのかと試行錯誤しておりましたが、これといった答えも手ごたえもなく・・・。
ええ、攻略本には「教育方針がどうの」なんてことは載ってませんから。
書かれているのは、『水を飲むと怠惰になる、仕事をすれば真面目になる、訓練すれば冷たくなる、試合に勝てば冷たく、負ければ優しくなる、料理をすれば優しくなる』・・・程度のこと。ニルスは水を一滴も飲まず、まじめに学校に通い、帰ってきたら優しさを上げるべく料理をこなしておりました。
ヒース時代に溜めた食材が少なくなってきてからは、料理の回数も減りはしたものの、それでも家族の誰よりも料理をしています。
子供なので訓練もしてないし、試合もありません。
冷たくなる要素はないのです。それなのに。
ニルスはあっさり「いい子」から「勉強大好き」になりました。
どおして?(>_<。)
こんなに毎日料理してるのに。冷たくなる理由はないのに。
おかしいよ。
もうこうなったら、冷たくなる理由は「学校行ってるから」以外考えられない!!でもどーして?
まさか、授業を受けると経験値が増えるからレベルをアップしてるけど、それが「訓練してる」とみなされて冷たくなってるの?・・・ここにきても、まだ「教育方針」が原因だとは思い当たっていません。
どうして一番肝心なことを攻略本に載せてくれないのでしょうか。
それを放置したら、国は荒廃するだけです。
議員でなければ目にすることさえないものを、気にする人なんてどれだけいるのか!
ともあれ・・・
ニルスは学校をやめました。
朝から夜の刻までずっと駆けずり回って材料を集め、夜にひたすら料理をする生活にチェンジ。
しかし、それでも優しくはなれませんでした。
一日かけても、家とウルグ、店の往復はそれほどたくさんできません。
そうして苦労して集めた料理アイテムも、日付が変わる前に料理しきらなければ他の家族に奪われてしまいます。
料理でどれほど優しくなれるのかわかりませんでしたが、それで性格が元に戻るほどまでには上がらなかった・・・ということは、その程度の値か、あるいは料理では優しくなれない・・・ということなのかもしれない、そう思いました。
そんなニルスに、追い打ちをかけるように訪れた、
父ヒースの議長就任。
伯父アレスの後がまとなったようです。しかしこのことは、ニルスにとっては非常にどうでもいい、いや、むしろふざけんなと言いたい出来事でした。
議長邸は、どのウルグにも遠く、店からも遠い。
近いのは学校だけです。
しかし今のニルスは学校に通わない。
・・・ということは、今よりもさらに料理がしづらくなる、ということしかない最悪の場所が、自宅になったのです。
ついでにイムもウザい。てめえ、Dリーグ4位のくせに出馬すんじゃねーよ!!
おまけにヒースはウルグ1位。
つまり出店権がもらえます。何運び出す気だ!! ギブルはやめろ!!
子供のニルスにとって、食材を買うお金を稼ぐ手段は、当たりギブルをかっぱらうことだけなのです。
もはや、ニルスにとって楽しいことは一つもありませんでした。
学校へ行かず、料理だけして生きようと決めた矢先のこの出来事。
天はニルスにやさしくなるなと言いたいのでしょうか。ちなみに、一足早く成人した姉が選んだウルグはガアチウルグ。
ケッ、役にも立たねー石っころ持って帰ってくんじゃねェよ、ブスめ!!
・・・どんどんやさぐれてきたニルス。
もはやこうなってはしかたがないので、再び学校に通い始めます。
そして、当然のように訪れる悲劇。
ニルスの性格、「大人っぽい」。
・・・・・・・・・・・。
転落人生の、第二段階へ進んだ気がしました。
このままいくと成人時には、恐怖の性格「おちょうし者」になってしまうのでは・・・?
もういい・・・・・・・。
どうせこんな人生なら、もーーーーーいい・・・・・。
・・・大人になってバリバリやるもん。それまでここにいるもん・・・。
全てがめんどくさくなったニルスは、
再び学校もやめ、ひとり温泉へと入っていきました。
全てのことに絶望し、自分の人生と運命を悟ったとき
彼は、行動することを捨てたのです。そのとき、ニルス5才、3年生。
彼の、やさぐれ人生の始まりでした。
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