私のゲームの作り方


私のゲームの作り方を、簡単にまとめてみようと思います。

ただの思い出話とも言うかもしれません。


流れはこうです↓

1.ゲーム作成に取り掛かるまで
2.実際のゲーム作成
■システムデータ作成
■シナリオデータ作成
3.テストプレー

かなり長くなってしまいそうなので、ページを分けることにしました。

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1.ゲーム作成に取り掛かるまで


全6作のうち、二作目からラストまでは、全部シリーズ物として作成していたので、全くのゼロから始めたのは第一作目のみです。

例えば主人公データは、一作目のものに新規魔法のレベルなどを追加したり、微調節する程度。
また、第一作目の世界にある一つの村が、その後も必ず最初の拠点として登場するため、その村のデータは、セリフやイベントを除いてそっくりそのまま流用。
その点で、二作目以降は基盤ができている状態からのスタートだったので、かなり楽できました。

一作目はもうホントに簡単で単純な作りにしたのに、今思い返せば、やっぱり一番大変だったなあと思います。
何と言っても、機能や文字入力に慣れていなかったことが、一番大きいでしょうね。

ゲーム作成に取り掛かるまでも、初回は大変でした。


二作目以降は、「またゲーム作りたいな。今度は○○(今ハマってるゲームキャラ)登場させよう」などと考えたら、
すでに前作の基盤ができている状態なので、特に考えることもなくとっとと作り始めてましたが、初回は全くのゼロです。

最初にも書きましたが、私は、
「ゲームを作れるゲームを買った。ゲームが作りたい!」→「文字入力めんどくさい」→「簡単なゲームを作ろう」となって、ゲーム作りに着手しました。
「ゲームが作りたい」からの始まりです。「どんなゲーム」とかではなく、とにかく一刻も早く「ゲームが作りたい」 のです。

もはやサンプルゲーム『ゴブリくんの冒険』すら、手を付けていない状態です。
何でもいいからとにかくゲームを作りたい。他のゲームなんてやりたい気になどなりません。
ネタがあるわけもないというのに。

決まっているのは、『とにかく短くて、単純で、簡単なゲームを作る』ということだけ。


そこで、まず考えたのが、『キャラクターを深く作りこむのはやめよう』ということ。
キャラ設定をいろいろ考えてしまうと、その設定を活かしたイベントが作りたいだとか、余計なことを考えてしまいかねません。
主人公の一人旅ならまだしも、パーティーを組むとなれば、メンバー分の設定を考えることになり、収拾がつかなくなり、結局話が長くなってしまいます。

必要なのは、『主人公はどういう立場か?』『なぜ、旅に出る(敵の親玉を倒す)のか?』という、根本的なものだけ。
簡単に言えば、『ドラクエ1』のような、『主人公は勇者』『竜王を倒せと言われたから旅に出る』といった、単純明快な理由さえつければ、あとはとくに凝った理由やらトラウマやらなんていりません。
何と言っても、目的は『簡単なゲームを作る』 です。
ありとあらゆるものを削って、とにかくシンプルなゲームを作るのです。


というわけで、主人公は、ボロイくまのぬいぐるみということにしました。
当初作る予定だった壮大な物語とやらの、選ばれた異世界の戦士たる主人公とはえらい違いです。
旅に出る目的は、大切なものを探すため。
村の御神木のお告げにより、『大切なもの』を見つければ朽ち果てないですむと知ったからです。ザ・自分のため。
なんでぬいぐるみが動けるの、そもそも戦うとか無理、などという常識はすっぱり捨ててます。
当然、ラストは大切なものを見つけてめでたしめでたし。


さて、簡単なゲームということなら、一人旅というのもアリです。
しかし、ランダムエンカウントで、敵が一人で出てくるわけでもないのに一人旅はきつすぎるし、主人公側が一人では、会話的にも幅が狭いし盛り上がりに欠ける。

そこで、主人公が旅先で出会った人がそのまま仲間に入る、という形で、メンバーを一人ずつ増やすことにしよう、と考えました。
そして、旅を続けるうち、大きな敵の存在を知り、最後は仲間とともにその敵を倒す。
村に帰ってきた主人公は、自分が朽ち果てないで済むための『大切なもの』が何だったのかを御神木に教えられる。
振り返れば仲間たちがいる。そう、『大切なもの』とは、『ともだち』だったのだ。おしまい。

単純明快、わかりやすいゲームのストーリーはこんな感じで決定。
細かいシナリオは、作りながら考えればいいやと。

非常におおざっぱな考えです。
しかし、こののち作るすべての作品が、
同じ考え
(作りながら考えればいいや)によって作られることになるとは、この時は思っていませんでした・・・。


次に考えたのは、村や洞窟の数です。
いくら簡単なゲームとは言っても、村ひとつ洞窟ひとつではひどすぎます。
まして、上記ストーリーでは、『ともだち』を見つける旅ということで、一人というのも寂しすぎる。
4人パーティーまで作れるので、三人は仲間キャラを作りたい。となると、一人につき村をひとつ、洞窟ひとつで、計三つずつは最低必要だろう。
それに加えて、大きな敵の存在を知る町、そしてラストダンジョンくらいは作りたい。
つまり、最低四つずつ・・・できれば、ダンジョンはもうひとつかふたつはほしいけども、まあそのへんはシナリオしだいで。

さて、ということは、作らなきゃいけないのは、最初の村、プラス4つの村・町。そして、4〜5個の洞窟。
OK。とりあえず決めといたほうが良さげなことは、こんなものだろう。


よし、とうとうゲーム作成だ!!



2.実際のゲーム作成


説明書を読むと、まずは『システムデータ』から作ることになっています。
それもそのはず、『シナリオデータ』は、『システムデータ』で作ったデータをもとに、作っていくもの だからです。

とは言え、『作る』というのは、あくまで『実際にイベントを作成していく』ということであって、
『システムデータ』もまた、作る予定のイベントを考えた上で作っていくことになります。


が、初めての私は、そのようなことは考えもせず、とにかくまずはシステムデータを作ればいいんだなと、バリバリ適当にシステムデータを作りました。

結果として、『シナリオデータ』作成に入った時、シナリオを想定してシステムデータを作っていなかったことにより、
やりたいと思ったことができず、のちのちシステムデータを作り直したり、
『シナリオデータ』に合わせた『システムデータ』作りではなく、『システムデータ』に合わせた『シナリオデータ』を作ったりする羽目に陥りました。


しかしそれも、一作目ならでは・・・と言いたいところですが、私の場合、案外そんなことばかりです。
まあ要するに・・・行き当たりばったり、臨機応変。
無駄な手間はかかりますが、それはそれでいいこともあるので、実質的な無駄ではないと信じております。うん。
ちなみに『いいこと』というのは、回り道をしたおかげで、新しいやり方を見つけたり、ネタを思いついたりしますし、次回はもっと効率よく進めようという教訓にもなるわけですよ。
回り道しすぎて、うっかりやろうと思ってたことを忘れるという悲劇もありますが。


さておき。

■システムデータ作成

1.タイトル作成

2.キャラクター作成

3.モンスター作成

4.アイテム作成

5.魔法作成

6.マップ作成

説明書に乗っている順番がこれ。
当然、説明書通りに作っていきました。


1.タイトル作成

まずタイトル。
これがまた、全然浮かびませんでした。
作る予定だった壮大な物語になるはずのタイトル案をそのまま使おうかと一瞬思いましたが、
いかにも壮大な物語っぽいタイトルなうえ、のちのち壮大な物語のゲームに再び挑戦しようともくろんでいたため、却下。

てことで、ストーリー通り、タイトルもしょぼくしようと考えました。
ちいさなぬいぐるみの、ちいさな夢をかなえる物語。
    『Little Dream』


・・・そうです。
このサイトの名前の元ネタは、実は私の作ったゲーム一作目のタイトルだったのです(*´ω`*)


2.キャラクター作成

ここでつまづきました。
なにしろ、主人公はくまのぬいぐるみです。
デフォルトのキャラグラフィックの中に、それらしきものがありません。
キャラグラフィックには、騎士タイプや魔法使いタイプ、村人やらエルフやらモンスターやらいろいろあります。
動物も、犬や猫、にわとりレベルならあります。
しかし、くまはない!
いや、たとえ熊があったとしても、それは大概怖い感じのリアル熊であり、ぬいぐるみ的なくまなどない。
そもそも犬だって猫だって、普通の4本足で歩いているリアル犬猫であり、ぬいぐるみ的な、二本足で歩くものではないですが。
しかし、じゃあくまのぬいぐるみを主人公にするのをやめるか、となれば、考えたすべてのことが使えない。


ここで登場したのが、『アニメティカ』
このゲームに付属しているソフトは、ゲーム作成に使う『ツクール3』と、グラフィックデータを作成できる『アニメティカ』。
ドット絵を描けるツールということです。『ツクール3』で使えるグラフィックデータの改変もできます。
これを使って、ぬいぐるみのくまキャラを作成するところから始めました。


これが・・・難しい!!!!!


小さい動いてるキャラを見るとわかりませんが、そのキャラを拡大して見てみると、
ひとつひとつの『点』の集合体になっていることが分かります。
そして、影になる部分や反射している部分などが、その『点』のグラデーションにより、表されているのです。これは細かい!!

さらに、ひとつのキャラグラフィックデータは、9つの『面』で構成されています。
右向き、左向き、正面、後姿が、それぞれ『歩いている』描写として、右足を前に出しているバージョン、左足を前に出しているバージョンなどが加えられ、全部で9つ。
ただの反転では、例えば髪の分け目や服の模様が逆になるなどの不具合が生じるため、それぞれ作らねばなりません。

私の場合、『くまのぬいぐるみ』ですから、服は着せなくて大丈夫。
おまけに一色にすれば、目と鼻とほっぺの赤みと地の色程度の色数で済むので、人間キャラを作るよりは相当簡単です。
それなのに・・・難しい。
丸みを表すには、影が必要です。しかし、その影の表現が『点』で表せない。
少しずつ色味を変えた『点』をバランスよく並べることで、きれいな丸みが表現できます。

しかし、私には無理!
そんなわけで、完全に平面のキャラになりました。

また、『歩いている』描写の何と難しいこと!
作成したキャラを歩かせてみるテストプレーができるので、それで何度もチェックしては、やり直し、チェックしてはやり直しをくり返しました。
しかし・・・結局、あきらめました。
どう見ても歩いているようには見えないが、『でも歩いている』 と、強引に片づけることにして完成。もうこれ以上、こんなもんに付き合っていたくない。


そんなこんなで、『主人公』キャラのグラフィックに、作った、くまだかなんだかわからない平面キャラを設定。
残りの仲間キャラは普通の村人が仲間になるという設定のため、
RPGのパーティー的なコスプレキャラではなく、普通の村人既存キャラグラを使用することにしたものの、
これもまた適当なグラフィックがなくて困りました。しかしもう絶対『アニメティカ』はやりたくない。

とにかく女の子のキャラグラであればいいやと、お姫様とメイドの女の子を使うことに。これもある意味コスプレみたいになっちゃいましたが。
もう一人の仲間はエルフのグラを使うことにし、ついでにエルフでいいやと、シナリオにエルフが出てくる設定の追加を決定。本当に、完全に適当です。
余談ですが、のちのちの作品では、好きなゲームキャラを登場させることにしたので、
当然既存のグラフィックにぴったりくるものがあるはずもなく、結局再び『アニメティカ』でひーひー言う羽目になりました。


そして、それぞれの仲間キャラの『名前』『初期レベル』『レベルが上がるごとにいくつ能力パラメータ値が上がるようにするか』などを決めていきます。
『初期装備』『魔法レベル』 など、まだアイテム作ってないので後回し。

『職業』に関しては、『職業エディット』ですぐ設定できるので、一緒にやってしまいます。
当然一作目から、転職だのなんだの面倒なことは一切やりません。そんなことしてる暇もなく終わるだろうし。
なので、やることはただ、どのキャラに、どの特殊技能を使えるように設定するかだけです。
職業と言っても、好きなように名前も変えられるので、別に『魔法使い』とか『盗賊』とかにする必要もありません。『主人公』とか『村人』など、適当でOK。

ボロイぬいぐるみなんで、あまり役に立つ機能を持ってるのもなんだと思い、しょぼい特殊技能を付けました。
『たまに反撃』
・・・とは言っても、実はもっと反撃するかと思ってました。
が、思ったよりずっと反撃回数は少なめで、本当にしょぼかったです。

主人公がしょぼいので、仲間キャラには便利な特殊技能を付けときました。
また、レベルが上がるごとに能力パラメータがいくつ上がるようにするかも、『職業』ごとに決められるようです。
ここで決めた『職業』によるレベルアップ値と、さっき決めた『キャラごとの能力アップ値』を足した数が、レベルアップごとに増えていく計算 になるので、
最初、私はキャラによっては10ずつも上がるように設定してしまって、テストプレーであまりの強さにびっくりして、あわてて値を低くした経験があります。



・・・と、長くなってきたので、ちょっとここらでページを分けます。


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