ズッコケ心霊学入門(シリーズ第五巻)
那須正幹作 前川かずお(亡くなられるまで) 高橋信也(それ以降作画として)画 ポプラ社文庫
あらすじ
ハチベエは週刊誌に送る心霊写真を撮るために、後輩の恒川浩介と一緒に、お化け屋敷といわれる洋館を訪れます。そこで心霊体験をしたため、早速その写真を送り、後日取材に記者と心霊研究家がやってきました。
そしてハカセモーちゃんと浩介も一緒に心霊実験の場に立ち会ったのですが、そのあとで浩介の具合が悪くなってしまいます。
洋館にいた霊が浩介にとりついてしまったのかもしれない・・・。
しかし浩介のことは大人たちに任せるしかありません。
そんな中ハカセはあることに気がつき、自分で調べてみることにします。
その結果意外なことがわかり・・・。
感想
心霊写真とかにハチベエが関心を持ったというのに驚きました。
怖がりのモーちゃんは当然霊を信じているだろうし、ハカセは信じないだろうとは予測できましたが・・・。
はやりモノに飛びつく好奇心旺盛な性格のせいなのかもしれませんね。
私も霊を信じるタイプなので冒頭からかなりひきつけられました。
ハカセが心霊写真は信じないのに心霊研究家は信じている、というのには笑ってしまいます。
科学的な説明が付けば何でも信じてしまうのでしょうか。
今回キーポイントとなるのが後輩の恒川浩介くんです。
彼はハチベエになついている、一人っ子のおとなしい男の子。
両親は忙しく引っ越してきたばかりなので友達もいない、そんな寂しさが今回の事件を引き起こしたのです。
後半ハカセが気づいたことで、心霊学とは別の方面の話になります。
私はそっちも非常に関心があるので、もっと詳しく読んでみたかったですね。
最後は元気になった浩介くんの笑顔がほっとさせてくれて、後味のいいお話になっています。