失敗談


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『ツクール3』でゲームを作ること、6回。

その中で、何度失敗をしたかわかりません。
通常の範囲の間違いは星の数ほど。
誤字脱字はもちろん、システムの間違い、シナリオの矛盾、イベントのミスなど、数え上げればきりがありません。


しかし・・・

そんな中でも、これ以上ないというほどの大失敗だけは、忘れることができません。


あれは・・・忘れもしない、4作目。

シナリオデータが、1枚のメモリーカードに収まり切らなくなるという事態が発生し、
初めて、2枚のメモリーカードにシナリオデータを分けるということをしたときのことです。

当然ですが、それまで1枚に収まっていたので、どうやって2枚に分ければいいのかわかりません。
さらに困ったことに、説明書には『メモリーカードがあれば、無限にデータを作れるよ!』てなことはもりもり書いてありますが、
そのやり方、つまり『2枚にデータがまたがるときの詳しいやり方』といった、懇切丁寧な説明は書いていません。

私は困りました。

『イベントを引き継ぐ』で、それぞれのイベントを引き継ぐことはできます。
しかしそのイベントは、『同じダンジョン(マップ)の中の、イベントAとイベントBをつなぐためのものであり、
メモリーカードをまたがった状態で、イベントAと、別カードのイベントCをつなげることはできません。

他にそれらしきメニューと言えば、『次のシナリオに行く』しかありません。

実際、そのメニューについて、説明書では『次のシナリオとは、次にロードするシナリオデータのことです。このイベントが実行されると、シナリオデータを探してロードします。シナリオデータをいくつかに分けてある場合に限り、使用することになります』と書いており、まさにこれとしか思えません。

ところが、『もっと詳しく書いてあるページ』とやらには、
『シナリオデータはメモリーカード1枚につき、最高15本まで作成できます。次のシナリオに行くのイベント内容をダンジョンの中に設定すると、シナリオ同士をつなぐことができますが、次のシナリオに移動した時点で前のシナリオデータは消えてしまいます。したがって場所移動などのイベントはもう一度設定しなければなりません。次のシナリオでの主人公パーティの初期位置はあらかじめ設定しておきましょう。なお、ひとつのゲームにつき、システムデータはひとつに限られますが、シナリオデータはいくつでも設定することができます。』
しか書いておらず、私はこれでは完全に理解できませんでした。

すでにやり方を分かった状態で読めば理解できるのですが、やり方を分かっていない状態の私は、これを読んでも理解できなかったのです。

どこが理解できなかったかというと、
『シナリオ同士をつなぐことができる』『次のシナリオでの初期位置云々』『シナリオデータはいくつでも作れる』
・・・

・・・で?

どうやって、つなぐの???

『詳しい説明』では、『つなぐことができる』から、『つないだあとは』に飛んでおり、
『このメニューを使って、こうこうこうすれば、つなげるよ』という、手取り足取り説明が省かれていました。

よく読めばそれらしいことは書いてあります。
シナリオデータに名前を付けましょうとか、『次のシナリオに行く』でシナリオの名前を入力して指定しましょうとか。
ここを読めば、上記説明と合わせて、
『なるほど、次のシナリオは、別メモリーカードに新シナリオデータを作って名前を付け、その名前を、前のシナリオデータのイベントで入力すればいいのね。そして新シナリオデータは、前シナリオデータのイベントは消えちゃうから、同じイベントをそっちでも設定しないといけないのね』
とわかると思うのですが、このときの私はなぜか、シナリオに名前をつけるということがすっぽり抜け落ちていたのです。

で、「どうやってつなぐのよ!」と、キレながらあーだこーだいじくりまわしていました。

そして、まっさらなシナリオデータであーだこーだやっていた私は、突然そのことに気づいて、
「そういうことかー」と、さっそく最初のシナリオデータをロードしようとしました。


そして、事件は起こりました。


ロードしようとした次の瞬間。

私の目の前は真っ暗・・・いえ、真っ白になりました。


私の指は、なぜか『セーブ』を選んでいたのです・・・。


まっさらデータなので、セーブはあっという間でした。
一瞬後には何もなかったかのように画面はそのまま止まっています。


今のは・・・。


心臓が早鐘を打ち、手は震え、額にはじんわりと汗が・・・。

目の前の出来事を信じたくない思いでいっぱいですが、それが現実だとわかっている脳内の絶望感。


私は、『ロード』を選択。

もちろん、まっさらデータです。今保存したやつだから。


・・・。


私は灰になりました(°ロ° )



ちょうどその瞬間、桃ちゃんが私の部屋に来ました。
私はハッとし、何事もなかったかのようにふるまったような気がします。

が、「どうしたの?」とか聞かれたので、ふるまえていなかったのかもしれません。
それに対し「今ちょっとね。やり直さなきゃならなくなってね。全部」とか、そんなようなことを真っ白な頭で言ったような記憶があります。
なぜか平静を装おうとしていたことだけは覚えています。


本当に全部やり直さなければいけなくなったのかと、この200時間ほどの時間がまるまる消えたのかと、茫然自失になりかけた私・・・。


しかし、不幸中の幸いでした。


あーだこーだやってる過程で、別のメモリーカードに最初のシナリオデータをコピーし、主要なイベントだけを削除したものを作っていたのです。


それは、次のシナリオデータにするつもりのものでした。
場所移動などのイベントが消えてしまうとのことだったので、最初のシナリオデータで設定した、それらのイベントをそのまま使うべくコピーしたのでした。
これに名前を付け、最初のシナリオデータに、『次のシナリオに行く』でその名前を設定すればよかっただけです。

ところが私は、シナリオに名前を付けることを失念していたので、どうやってもつなげず、困り果てながら別のメモリーカードを使ったりしてあーだこーだやっていたのです。


これの存在を思い出したときの私の安堵感・・・!!


主要なイベントが全部消えてますが、場所移動や、主要じゃないイベントはそのまま残っています。
そもそもシステムデータは消えていないので、200時間は言いすぎでした。
シナリオデータは100時間もかかっていないでしょう。
そのうち、主要なイベント以外の部分は、ざっと3〜40時間ほどと考えれば、消えたのは60時間程度のデータです。

激しく安堵しつつも、消えた主要なイベントを再び作り直すことにした私。

それはもう、ものすごい勢いで作り直しました。
何しろ、どんどん忘れていくと思われるので、覚えているうちにどうにかしなければなりません。
この記憶力のない私がなんでこんなに覚えているんだと思うほどに、一言一句間違わずイベントを作り直していくさまは、
誰かに「すごいでしょ!!」と言いたくなるほどでした。すごくもなんともないので自慢にもなりませんが。

ともあれ、激しい集中力でデータを作り直した私。
60時間かかったイベントを20時間足らずで直し切った時、私は自分で自分をほめました。 よくやった、私・・・!!*・。ヽ(´▽`゜)/。.:*・
その集中力を他で活かせばいいのに。

しかも、最初のシナリオデータでの重大な間違い(その場にいないキャラに喋らしていた)を途中で発見したため、
それを直すこともできたので、けがの功名というやつです。うん。相当に時間を無駄にはしましたが。



このときは、あーだこーだの間に作っていたデータに救われましたが、もう一度同じことが起こった時、もはやなす術はないでしょう。
慎重にやるのはもちろんのこと、定期的にデータのバックアップを取っておけばそのような際に救われるので、
これからゲーム制作をする方は気を付けてくださいね(*´ω`*)←お前に言われたくない



他にも失敗談があるのですが、なんか思ったより長くなりそうなので、ちょっとページ分けます。
続きは次回に〜。


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