ズッコケ三人組の神様体験(シリーズ第三十三巻)

 那須正幹作 前川かずお(亡くなられるまで) 高橋信也(それ以降作画として)画  ポプラ社


あらすじ
秋、花山町ではすたれていた秋祭りを盛り上げようという話になりました。

ハチベエのお父さんも祭りの役員の一人として、息子にアイディアを募ります。

ハカセの提案で、手作りおみこしコンテストを開催することになったのですが、
それとともに、同じくすたれていた稚児舞という踊りを祭りでやることが決まりました。

ハチベエはそれにも参加することになり、練習に明け暮れる日々が始まります。

ところが、稚児舞を踊ると頭がおかしくなる、神様が取り付いて離れなくなる・・・
と訴える人が出てきて、実際にハチベエの身に不思議なことが起こります。

それはむしろありがたいような奇跡ばかりですが、一つ心配なのは、
とりついて離れなくなるというのはどういうことなのか?

本当にハチベエには神様がとりついてしまったのでしょうか?



感想
クラスのみんなとの手作りおみこしづくり、とても楽しそうでした。
ハチベエのお父さんが役員の一人だからといって、みんな賞金をもらえる気になってるところが面白い。

でも実際に参加すると、そんなことよりも担いだことが楽しかったようで、お祭りってそうだよなあ、と思います。

それと並行して、稚児舞によってハチベエの頭が急に良くなるという不可思議な現象も起こります。

ハチベエが気絶する前に見た景色の美しさには感動しましたし、ハチベエならすぐに体調も戻りそうだし、
いい体験できたのではと思ってしまうのは、やっぱりハチベエの楽観的な性格のおかげでしょうね。

最後のハチベエの、あっけらかんとした考えには笑いました。

大丈夫、きっと神様は去って行ったと思います。
でもそれって、ハチベエにとってはちょっと残念かもしれませんね。


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